タコスパーティーと長い土曜日

このブログには、酔っ払って自分からURLを教えたり誰かがネットの海で見つけてくれたりで何人か購読者(?)がいる。私も購読しているブログがいくつかあるけど、顔も本名も知らない人の生活や思考のはしっこを知るたびにネットって面白いなーと思う。中学生の頃インスタでヘタリアが好きなロシア人の女の子と知り合って一時期文通をしていた。親にはネカマのスパイだったらどうするんだって心配されたけどあれ楽しかったなー。元気にしてるかなー

前置き長すぎた。ブログを見てくれるかもしれない人がいると思うとなんかうれしくなったので、久々に近況を報告します。

春から東京に引っ越してきて、労働人生を開始した(前にも書いたかも)。要領が良くないので反省点や不安や先輩への謝罪を挙げればキリがないけど、なんやかんや健康に生かせていただいている。精神面で言うと水回り共同の女子寮で暮らしていることも大きい。最初はキッチン共用なんて自分には絶対無理!!と思っていたけど、帰ったら誰かがいるということにすごく助けられている。昨日も寮の同期6人でタコスパティーをした。上司の名前が清水けんじだか清水けんたろうだかで「しみけんさん」と呼ばれているがあれはどうなんだとか、アプリで知り合った人と会ったら先方が歯茎をあまりにもむき出しにして笑うので歯茎にしか目がいかなかったデートの話とか、深夜2時までくだらない話をしていたら帰りの電車でこみあげてきた涙はどこかに行ってしまった。みんなに家族を教えてもらっている。

金曜楽しい思いをしたから、今日はTODOリストに次々とチェックを入れる日にした。朝からまつエクに行き、耳鼻科に行き、薬をもらい、自転車を修理し、切れた日用品を買い、ファミレスで勉強し、諸々の連絡を返し、久々にお風呂に浸かった。ただでさえマックス繁忙期なのに、会社の自己啓発制度としてお金が出るのをいいことに業務で使うわけでもないフランス語の重たい通信講座を契約してしまい、自転車操業どころではなくなっている。ファミレスに3時間くらい居座ったのにあまりにも進まなくて、どうやって自分が大学受験の勉強を乗り越えたのか不思議になったけど、当時はじっとできないことを見越して時間を確保していたことを思い出した。(髪を乾かす時間がもったいないからショートカットにして、スマホは無限に見てしまうから解約してた。やる気を上げるという選択肢はなかった)

なんだか自分にしてはすごく充実した1日を送ったはずなのにまだやることが山盛りあってヤバい。部屋の掃除もしたいし金曜やり残した仕事も全然終わってないし、作り置きしないとだし、実家から何やら大変そうな連絡が来てるし。

時間がほしいなんて思ったのは人生で初めてかもしれない。でも、確実に前よりはいい感じだ。会社でやらされたストレスチェックで全然死にたいと思っていない自分にびっくりした。これを読んでくださるみなさんもどうかいい感じでいられますように。ダメな感じだったら休みましょう

あんしんパパ

みんなは安心できる場所ってある?私はダイアンのTOKYO STYLEっていうPodcastです。

なんかイヤーな気持ちのときも妙に焦るときもダイアンの2人の雑談聴いてたら絶対に笑えてきて、大丈夫やって思える。

はぁ〜

津田さんとユースケさんみたいに、素直な気持ちで人と会話したい。

マンジャロは打たないけど人格を朗らかにする注射があれば絶対打ってた。そんなものはないので、今日もpodcastを聴いて寝る。

みんなもダイアンのTOKYO STYLE聴いてみてください。あとダイアンの美容室っていう漫才ネタをどうにか探して観てください。私は倒れるくらい笑いました。

自分の操縦席に自分で座る

正社員として働き始めて数ヶ月、すこぶる調子がいい。時々お酒飲みすぎたりさみしくなったりでバッドに入ることはあれどだいたい元気。これは多分、フルタイムで働くことで自分の人生を自分でドライブできている実感が生まれたからだと思う。あたしは生まれてこのかた23年流され侍として生きてきた。母親が行けって言った大学に行くために泣きながら勉強して、押しに負けて好きでもなかった人と付き合って結局わたしの寄りかかりに向こうが耐えられず目移りされて、これは痛いとか何が食べたいとか基本的なことすら言えないで、自分が一番かわいそうだという顔をしてた。彼氏に、〇〇さんはエロ漫画に出てくる女の子みたいと言われた時が人生で一番嬉しかった。瞬間最大風速の性欲を向けられることで、少なくともある時点の彼にとっての主人公になれたと思っていたから。

大学に入ったら、弾き語りをSNSに投稿したりイベントをやったりDJをやってたり研究したい内容が決まってたりする子がゴロゴロいてびっくりした。たとえコピーでも、自分が歌っているところを全世界に公開するという発想はわたしにはなかった。ただ好きな人の人生に出現する女の子Aとして求められることが自分の生きる意味だと勘違いしていた。わたしは自分の操縦席にすら座れてないのにみんなは自分というロボットを操縦してアームを動かして街を破壊して片手間に恋愛をしていて、なんだか自分とは違う生き物みたいに見えた。

でも自分の給料でごはんを食べられるようになって初めて、あれ、私一人で立ててると思った。言うてもしがないサラリーマンとして操縦席に乗った段階でしかないけど、自分の意見を聞いてもらえる、自分の裁量で動くことができるという実感を初めて持ってる。自分の選択が尊重されることは人間という生き物にとって大事な感覚なんだと思う。今日は残業してちょっとしんどかったけど帰ったら昨日作ったカレーが待っている。生活を自分で回していることがめちゃくちゃうれしい。もっと色んなところに行きたいし色んなことできるようになりたい。偉くならなくていいからもっと自分がHAPPYになって、HAPPYを社会に循環させたい。私の夢これでしかない。

言葉のない世界

アルバイトがいつもより早く終わったので、木屋町で深夜営業をしている某喫茶店に行ってみた。 なぜかこの日はソワソワして仕方なかったから1人で落ち着きたかった。

テーブルに置いてあった寄せ書き帳をめくっているとすごく良い詩が書いてあった。

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言葉なんかおぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかったか

あなたが美しい言葉に復讐されても
そいつは ぼくとは無関係だ
きみが静かな意味に血を流したところで
そいつも無関係だ

あなたのやさしい眼のなかにある涙
きみの沈黙の舌からおちてくる痛苦
ぼくたちの世界にもし言葉がなかったら
ぼくはただそれを眺めて立ち去るだろう

あなたの涙に 果実の核ほどの意味があるか
きみの一滴の血に この世界の夕暮れの
ふるえるような夕焼けのひびきがあるか

言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる

詩が人の心を打つのは、感情の揺れ動きが、自分という存在が確かにそこにあったという実感が持てるから、「わかってもらえた」と感じるからだと思う。痛いことをされたりモノ扱いされたりして気持ちいいと感じる人はいても存在ごと蔑ろにされて嬉しくなる人はいない。

いかにも心身に効きそうなカモミールティーを飲んだけど気分はあまりよくならなくて、店を出てとぼとぼ歩いていたら突然、高校時代に通ってた予備校の教師から電話がかかってきた。毎年この時期になると入試問題の解説を作るために翻訳の仕事をくれる。めちゃくちゃ口が悪いからアンチも多いけどかなり生徒思いでお金儲けに興味がなくて、私が翻訳が好きなことを知っている唯一の人だ。

目の前にいる人の気持ちを、その場その場で即座に想像することは私にとって時々すごく難しい。人の気持ちが理解できなくて嫌な思いをさせるのは怖い。その点、翻訳は時間をかけて動かない文字を眺めてその向こうにある意図を想像することができるから嬉しい。

記号でまとめられる代替可能な存在ではなく、私が私であるということを証明してくれるのはこの翻訳のアルバイトだけかもしれない。

ようこそ

たまに取り出したくなるきれいな石みたいな記憶がいくつかある。

フランスに住み始めてしばらくは友達が全くできなかったから、だいたい暇な時は6番線に乗ってパリの端っこにあるベルシーという駅まで行き、無料で入れる国立図書館でずっとぼんやりしてた。初夏のヨーロッパは夜でも明るいから時間の流れがゆっくりに感じる。21時ごろになって図書館を出ると空は薄紫色とピンクが混ざったような色に変わってて、風が涼しくて、そのとき突然「あたし今自分の足で立っている」と思った。来たばっかりでフランス語も喋れてないし親のスネ齧って留学して何言ってるんや?って話なんだけど、なんか知らんけどすごく気持ちがよかった。

これがちょうどその時に聴いていた曲。今あたし一人なのに、知らない場所なのに、全然さみしくないぞ!と思って、それが妙にうれしかったのを覚えている。

春から私は東京に住む。正直全然東京なんか行きたくない。人多いしなんか臭いし家賃高いし。本当はおばあちゃんが住む大阪に、京都にすぐ帰れる大阪に、阪急線沿いに住みたい。でも自分で決めたことだからきっと楽しめるはず。はず!!!

youtu.be

 

バター

最近はもっぱら卒論に悩まされている。ジャンルはセックスの哲学、もっといえばセックスワーク(売買春)。性はとてもプライベートなものなのでデータが乏しい上に個人によってその重みはかなり違ってくる。我ながらなんでこんな難しい領域を選んでしまったのかと思うけど、性愛における女性の自己決定というのは私の永遠のテーマなのである。

思うこと言いたいことはたくさんあるのに、文章を書く訓練や論理的思考力が圧倒的に足りてなくてそれをまとめるのが難しい。いつも作業しているカフェからの帰り道も思考は同じ木の周りをぐるぐる回り続けて私はバターになる。

上野千鶴子は『発情装置』で、セックスワーカーへのスティグマを軽減するためにはセックスワークの価格が下がってマッサージくらいの社会的地位になったらええねん、みたいなことを言っていた(意訳なので詳しくは原文を当たってほしい)。実際そんな社会を目指すならセックスの国家資格とかセックス大学ができるんだろうか。SFというか、もはやエロ漫画の世界観だな……などと考え込みながら、Googleマップで近所のスーパーマーケットの営業時間を調べようとして検索窓に「セックス」と打ち込んでしまった。最悪や。

メキシコ旅行記2 グアナファト

3日目

この日は朝ごはんを食べて、グアダラハラの中心部や教会、市場を見て回って、お昼にタコスを食べた。メキシコの教会はヨーロッパやアメリカの教会と比べて装飾や色使いがギャルかった。バロック様式と元々の原住民による美的感覚がミックスした結果らしい。

夕方ごろ、Primera Plusという長距離バスに乗ってグアナファトという街に移動。

メキシコの伝統的な朝ごはん(チラキレス)。トルティーヤチップスをトマトソースで煮たものにチーズがかかっている。茶色いのは豆のペースト

フィッシュタコス

壁がピンクでかわいい

グアナファトはディズニー映画「リメンバーミー」の舞台らしく、出発までに観ようと思いつつ忘れてた。テキーラツアーのバスが乗り心地最悪だったのでやや不安だったけど、Primera Plusはかなり快適だった。だいたい4時間乗って3000円くらい?ディスプレイが付いてて、座席も広くて、なんなら日本の3列シート夜行バスより良かったかも。着いたらもう夜で、ごはん食べて寝た。

 

4日目はグアナファト散策。グアダラハラよりもずっとスペイン色が強くて街並みもヨーロッパみたい。ピピラの丘というちょっとした山から見えるパノラマがとてもきれいだった。

 

 

今回の長旅について来てくれた3人はみんな学部が同じ友人たち。入学してすぐコロナが流行ってやってらんね〜!!みたいなときに寮のイベントで知り合った人たちで、かといっていつも一緒にいるというわけではない。友達の誕生日パーティーがなかったらこの4人で飲むことすらなかったと思うし、これからも別に定期的に集まるなんてことはないだろう。(その感じはむしろ居心地よくて、ずっと気楽だった)

たまたま交わした何気ない会話がこの遠いメキシコまで連れてきてくれるなんて、不思議なこともあるんだなと思いながら知らない街を眺めていた。

次回に続く。