夏至の日と音楽祭

22日目

パリでは毎年夏至の日にfête de la musiqueという入場無料の音楽祭がオールナイトで開催される。一年で一番長く外で音楽を楽しめる日にみんなで夏の到来を祝うという意味が込められてるらしい。昨日はまさにその日で、パリ中で音楽が鳴ってた。子供が教会の前で合唱してたり、地下鉄で急に打楽器のセッションが始まったり、おじさんがカラオケしてたり、学生バンドがニルヴァーナのコピーしてたり、プロの歌手が本気のシャンソンを歌ってたり、それに合わせておじいちゃんおばあちゃんがダンスし始めたり…統一感はまるでないけど一体感があって、人間的で、熊野寮祭や吉田寮祭に似た雰囲気を感じた。誰でも無料で参加できる音楽イベントを、国のプロジェクトとしてこの規模で開催するってすごい粋だと思う。道端でオアシスを熱唱する人たちと、アパートのベランダでタバコを吸いながらそれを眺めるお姉さん、リズムに乗って踊ってる小学生なんか見て、何だかとても感動した日だった。